ドゥブ

ドゥブのルーツは定かではない。路地裏のゴミ箱で足を引きずりながらエサを求めていた小さな生き物。そんな彼をジュリエットは見つけた。彼女は祖母の友人が経営するスンドゥブ店でその生き物に豆腐の塊を与えた。生き物は豆腐の塊を飲み込み、ジュリエットは嬉しそうに次から次へと与えた。彼女は親しみを込めてその生き物を「ドゥブ」と名付けた。豆腐が大好きだからだ。

その後、ドゥブは大きく成長すると、すぐにジュリエットの背を追い越した。ドゥブはジュリエットの行くところならどこへでもついて行ったー学校では教室の外で待っていて、スンドゥブ店では仕事を手伝い、コアストライクのフィールドでは一緒にプレイした。ドゥブは自分の役割をジュリエットのプロテクターと決め、彼女をいじめて装備を盗もうとしたり、フィールドで彼女を叩きのめそうとする年上の子供達から彼女を守った。ドゥブはそうした自分の行為を、ジュリエットがしてくれたこと全てへの感謝の証だと思っていた。

二人は共に強く成長し、アマチュアリーグの階段を駆けあがった。彼らの活躍は次世代の偉大なプロリーグチームを作ろうとする有力者の目に留まる。有力者はジュリエットをチームへと勧誘するが、彼女はドゥブなしではどこにいくつもりもなかった。有力者は渋々同意し、二人をエステルと同じチームに入れた。ドゥブは、プロリーグのチャンピオンになるというジュリエットの夢の実現を手助けできることに大喜びだが､心の底では、自分が実は何者で、どこから来たのか知りたいと思っている。